2月相場の特徴
1月に引き続き、2月も例年月足が陽線になりやすい傾向がある月です。基本的には、1,2,3月は月足陽線になりやすく、4月半ばで高値をつけて4月後半で本決算に向けて調整する傾向があります。また、「ニッパチ」といって、2月と8月は真冬・真夏の時期で商売が閑散となりやすく、マーケットも閑散となりやすい傾向があります。ただし、株式市場ではチャンスとなりやすい時期でもあります(以下の「花見ラリー」参照)。第3四半期決算以降は、配当取りの買いも入りやすい時期でもありますので、大きく崩れにくい傾向があります(市況によってその限りではありませんが)。
2月のアノマリー
節分天井彼岸底(せつぶんてんじょうひがんぞこ)
- 節分天井・彼岸底とは、新春からの強い相場は節分の時期まで続き、その後は彼岸の時期まで下落するというアノマリー(根拠はないが比較的当たりやすい経験則のこと)のことです。日本の株式市場では有名なアノマリーの一つですが、概ねこのアノマリーは当たることがありません。むしろ節分が底になることの方が多い傾向があります。というのも、このアノマリーはもともとお米の相場から来ているアノマリーです。お米の相場は「節分天井彼岸底」という言葉の通り、節分の時期に天井をつけ彼岸の時期に底を打っていたので、そのお米の相場が株式市場でもアノマリーとして伝わっているのです。日本の主要銘柄の相場は、昨今12月に上昇する傾向が強くなったので、1月はその反動で下がりやすい傾向があります。1月は下がりやすい時期となるのが傾向で2月の節分の時期に天井をつけるのは難しいことが多いです。
花見ラリー
- 花見ラリーとは、2月の節分の頃から3月下旬または4月中旬頃まで株価が堅調に推移しやすいというアノマリーのことです。 花見ラリーはアノマリーと言っていいかどうかわかりませんが、日本の株式市場ではこの時期よく言われているアノマリーです。例年、2月は月足で陽線となる傾向があり、第3四半期決算を終え、3月下旬または4月中旬の本決算に向けて期待が高まりやすいこと、3月の配当の権利取りのための買いが入りやすいこと、また、2月は閑散相場となりやすく売りものも少なくなる傾向があることから、株価が堅調に推移しやすくなることからいわれているアノマリーです。
スーパーボウル
- 米国の株式市場では、2月の上旬に行われるスーパーボウルに関するアノマリーもあります。比較的当たりやすい傾向があるアノマリーなので、要チェック!「スーパーボウルのアノマリー」
銘柄選定
1-3月は出遅れのバリュー株物色が活況となりやすい傾向があります。東証二部やジャスダックの銘柄が堅調となりやすい時期です。東証二部が強いということはバリューが効いているということですので注意して見ておいてもいいかと思います。1-3月は、低位株・小型株・低PBR・本決算に向けての高配当の銘柄が上昇しやすい傾向があり、配当取りの動きが出てきやすい時期ですので、出遅れのバリュー株を狙うのが一般的です。
権利取り
2月決算の銘柄は流通や小売、外食系が多いです。株主優待が魅力の銘柄が多く、また、2月もと締めの銘柄は10万円以下で買える銘柄も多いので、株主優待取りで人気の銘柄には初心者の投資家が集まりやすい傾向があります。そういった銘柄は権利取り日直前に「現物買い先物売り」の「つなぎ売り」で権利を取る動きが多くなります。つなぎ売りの方法は「つなぎ売りとは(株主優待を取る方法)」を参照してください。
持ち合い解消売りに注意
2月、3月は「持ち合い解消売り」が出やすくなりますので、今年度が好業績で3月以降に昨年来高値をつけた金融機関の株式保有比率が3割以上の銘柄は注意が必要です。詳しくは、「持ち合い解消売りとは」を参照。
2月上旬から中旬
- 中国は春節で長期の休み時期です。
- 日本は2月中旬まで第3四半期決算時期です。概ねバレンタインデーぐらいまで。第3四半期決算通過後は外部環境を意識した相場展開となりやすく、第3四半期決算通過後は、高配当利回りの銘柄が底堅くなりやすいです。高配当利回りで本決算の内容がよくなりそうな銘柄を狙いたい所です。
- 米国の国債入札週は相場が不安定になりやすいので注意が必要です。
- MSCIの指数構成銘柄の銘柄入替の時期が発表されます。2月下旬に銘柄入替が行われます。ただし、2月の銘柄入替は大きな入替は行われにくいです。
- 45日ルールによって2月15日近辺は注意が必要。先行き不安がある時期や十分に利益が出ていて利益確定をしたい場合は、ファンドを解約したい投資家が増えて、この近辺の日にファンドの解約による換金売りが株式市場で出やすくなりますので注意が必要です。ただし、近年はヘッジファンドの決算は1月や12月の方が多いので影響は限定的も?