パウエル氏(次期FRB議長)はどんな人物?その概要

 

2017年11月2日、ジェローム・パウエルFRB理事(以下「パウエル氏」)が、トランプ大統領から次期FRB議長(イエレンFRB議長の任期が2018年2月。その後任)の指名を受け受託。上院で可決されれば2018年2月から就任の見通し。パウエル氏とはどんな人物?

 

経歴

1953年、米ワシントンDC生まれ。元弁護士。投資ファンド「カーライル・グループ」の共同経営者を務めていたこともあり、ウォール街での経歴もある。ブッシュ(父)政権で財務次官を務め、共和党主流派に近く、2012年にオバマ政権下でFRB理事に指名され、バーナンキ元FRB議長、イエレンFRB議長の下でFRB理事を務める。自身も資産家で、純資産は1970万-5500万ドルの保有資産があると試算されています。

トランプ氏

「力強く献身的で頭脳も優れている。経済を支援するのに何が必要が理解している」と評価。

路線

イエレン氏と金融政策の考え方が近いとされています。指名受託声明で利上げに慎重な姿勢を示していますが、一部でフクロウ派とも言われています。低金利政策支持。パウエル氏は「事実に基づいた決断を下すことに力を尽くす」「物価安定に全力を尽くす」と述べています。「米経済の最も大きな課題は、経済成長率を持続可能なものにするために何をするかということだ。生産性向上などに取り組まなければいけない」とも述べています。

QE

QE(量的緩和政策)には賛成。ただし、イエレン氏より消極的とされているため、金融危機時には懸念されそう。

物価

 2017年11月28日の上院銀行委員会での公聴会で、物価上昇率の弱さに驚きを示す。FRBの信認の観点からも、物価上昇率2%目標の達成を非常に重視していると強調。物価停滞が一過性か長期化するのかは観察するとし、長期的に低水準になるなら利上げなどの政策変更を緩やかにできるとも述べました。

 金融規制

トランプ政権が推している金融規制緩和は後押しする姿勢。ただし、金融危機後に厳しくした金融規制の中核各部分は残すと主張。FRB議長に指名される1カ月前、「金融規制には重要な役割があるが、市場への影響も考慮しなくてはならない。規制強化が常に最適な回答となるわけではない」として、業界の自主規制を重視する考えも示していました。

 

(追記)

2017年11月28日の上院銀行委員会での公聴会で、米国の金融システムは強く健全であると指摘。資産規模に合わせた規制は検討するべきとして、中小や地方金融機関の負担軽減には一定の理解を示す。ボルカールール改正にも前向きの姿勢を示し、総資産が100億ドル以下の金融機関にはボルカールールの適用を免除するのが望ましいと述べました。大手金融機関はリスク管理は進んだとしつつも、破綻の影響を考慮して規制緩和には消極的な姿勢を示しました。

懸念されること

FRB議長は1979年のボルカー氏以降、エコノミストが就任していたので、エコノミスト以外の人材が就任するのは40年ぶり。経済が危機的状況になればエコノミストの方が良いとされているため、危機時には懸念材料となりやすそうとされています。低金利路線を支持していますので債務が膨らむ懸念もあります。

 



 

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