中東情勢の悪化で円買い?それは狙い目?
中東情勢が悪化すると、リスクオフ(リスク回避)で円高(円買い)に一旦振れやすくなりますが(日本円が上昇しやすくなる)、対米ドルの騰落率の平均でいうと、円が狙い目というわけでは必ずしもありません。
対米ドルの騰落率
対米ドルの騰落率の平均でいうと、基本は産油国の通貨が狙い目となりやすいです。これは中東情勢の悪化、つまり地政学リスクの高まりで条件反射的に騰落率が大きくなりやすい(通貨高になりやすい)通貨についての話ですが、騰落率の大きさでいうと、
- カナダドル
- ノルウェークローネ
の騰落率が大きくなりやすいです。つまり、カナダドル高、ノルウェークローネ高の振れが大きくなりやすいです(対米ドル)。
次いで大きくなりやすいのが、
- スイスフラン
となっています。その次にスウェーデンクローナなどが続きます。円は意外と上がりにくい傾向があります。むしろ、戦争懸念が出て米国の株価が強い展開の場合(「戦争は買い」のアノマリー通りになっている場合)、円は一旦上がるものの(円高)、その後は上がりにくい傾向もありますので、最強通貨とはなりにくい面があります(円が極端に振れて最強通貨になる場合ももちろんあります。平均の話です)。ゆえに、基本的な狙い目はカナダドルやノルウェークローネとするのが一般的です。円は円高に振れても一時的で終わることも多いです。また、米国の金利も見ておいた方がいいです。中東情勢の悪化で米国の金利が下がる場合、円高に振れやすくなりますので参考になりやすいです。