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9・11法(サウジ提訴法・テロ支援制裁法)のリスクと影響

※この記事は「2016.10.3」に掲載したブログの内容です。

おはようございます。
今日は、これまで政策や要人の動きについて、筆者がいくつか疑問に感じていたことの繋がりが見えてきたように思いましたのでその話をします。とても大事なことで、今後大きなリスクに繋がる可能性が高そうなので、長文ですが是非一読してみてください。

さて、まず筆者が最近疑問に感じていたことを以下に並べます。

  • ジャクソンホール会議後、フィッシャーFRB副議長は利上げにかなり積極的な発言をしていたのに、9月のFOMCでは予想外にも利上げ慎重派に回った
  • 利上げはやろうと思ったらできたはず。株価も高水準だったし、米国は連銀の連携は取れているので、市場に織り込ませることも十分できはずなのにしなかった。
  • 日銀が新たに導入した「イールドカーブコントロール」は、筆者は当初からヘリコプターマネーの前段階だと指摘していましたが、テーパリングと意識されかねないこの政策を9月に導入すべき時期だったのか。
  • 先週のOPEC総会で、予想外にもサウジアラビアの姿勢軟化で原油減産合意。

これらは筆者が当サイトで日々書いてきた内容なので、あーそんなの読んだかなぁって思われる方もおられると思いますが、このそれぞれの疑問点に合点がいく内容を筆者は先週書いてました。市場で先週一番サプライズだったのは「サウジの姿勢軟化で原油減産合意」だったと思います。なぜサウジはこれまでの姿勢を変えて原油減産に合意したのか・・・。前回のブログ(9月30日分)で、筆者はこう書いてます。

「それより、米国で過去の同時多発テロに関するサウジへの提訴法が成立したことの方が筆者は注目でした。」

おそらくこれが筆者が疑問に感じていたことの合点だと思います。って、回りくどい言い方をしていて意味がわからないと思いますが、まずは、この米国で成立した「サウジへの提訴法」について、これがどういったものなのか、以下のページを一読してみてください。

9・11法(サウジ提訴法・テロ支援制裁法)とは

早い話、おそらくこの法案が成立する見込みがあったので、米国は利上げができなかったんじゃないかと思います。この法案が成立した場合、かねてよりサウジは保有している米国債など7,500億ドル(約75兆円)の資産を売却すると警告していましたので、これに備えなければならない。米国債が売られれば利上げしなくても米国の金利は上がります。しかも巨額ですから市場への影響も相当と考えられますし、市場は今の段階でこれを全く織り込んでいないため、筆者はこれが早い段階で現実となればかなりヤバイと考えています。現在、ドイツ銀行やモンテパスキなど、欧州銀行のリスクは意識されてきていますが、この問題はほぼ見ていない・・・。

恐らく、日銀もこのリスクは知っているのではないかと思います。9月の日銀会合では「総括的な検証」の結果報告だけでもよかったはずですが、金利を操作する政策に早くも打ってきた。現在、市場は日銀が新たに打ってきた「長短金利操作(イールドカーブコントロール)付き量的・質的金融緩和」はテーパリングかどうかで判断が難しいだの、政策が難しくてよくわからないだのといった論点になってますが、筆者は、この政策が発表された翌日からずっと「これはヘリコプターマネーの前段階」と書いてますので、当サイトをお読みになられている方は、もうかなり気づかれているかと思います。この政策はヘリマネの前段階です。今その全貌が出てきているわけではないので確定とまでは考えていませんが、ほぼそうだと思える内容です。あ、ちなみに「ヘリマネ」って、日銀法上、正面きってヘリマネはできませんので、正確には「ヘリマネに近い政策をいずれ打つ前段階」って言い方だと思います。

長短金利操作付き量的・質的金融緩和はヘリコプターマネー?

大局で見るなら、この政策がテーパリングかどうか、現在論点になっている内容はどうでもいいと思います。テーパリングを材料に今後投機的な動きが出てもどうでもいいです。それより、ヘリマネの前段階、すなわちヘリマネをする準備は出来ていることに注目すべきだと思います。今この準備をしておかなくちゃならなかったんです。リスクに備える必要があったんです。おそらく。

サウジは現在、原油依存から大きく脱却しようとしている最中です。今後国内の体制が大きく変わっていくと思います。今回米国で成立した「サウジ提訴法」に加えて、原油安と原油依存から脱却するために財政が悪化していますので、外資を呼び込むような大きな流れを変えることによるリスクが発生するのではないかと考えておいた方がいいと思います。

今後は、こういったサウジの動きに注目だと思いますが、米国をはじめ世界がこのリスクに水面下でどう対応するのか、おそらく関係者以外は見えてこないと思いますし交渉内容などもわからないです。米国の長期金利の動向を見ておくしかないかもしれません。ちなみに、米国の長期金利は姉妹サイト「株式マーケットデータ」の「米国債利回り」の「10年債」欄がそれにあたるので、今後その動向は要チェックだと思います。米国債が売られて長期金利が上昇するか、水面下で交渉がなされて影響はないか・・・。

といった感じで、現在サウジ提訴法が大きなリスクに発展しそうだからフィッシャー氏は態度を変えて、日銀もヘリマネの準備をしておかなくちゃならなかったと筆者は予測したわけですが、リスクはこれだと断定しているわけではありません。もしかしたら、ドイツ銀行はじめ欧州銀行の問題が今後の大きなリスクになるかもしれませんし、11月の大統領選のトランプ氏のリスクを警戒しているのかもしれません。はたまた、まだ見えていないリスクがあるのかもしれません。どのリスクかはわかりませんが、中央銀行が備えなければならないリスクがある、ということは言えるんじゃないかと思います。

そうそう、一つお詫びしなくてはならないように思うのですが、筆者は9月30日分のブログで一つ思い違いをしたんじゃないかなと思うことがあります。米国債が売られれば円安要因って書いていますが、訂正します。これはおそらく円高要因です。米国債が売られれば米国金利は上昇して円安要因ですが、結構なリスクオフが出て円買い入って、結構円高進むと思います。日本株も売られると思います。ただ、結構な下げになれば「ヘリマネ」が控えてますので、ヘリマネに近い政策が出てきた時がポジションとる時だと思います。それまでは遊び金でリスクとらないようにスキャルピングやデイトレードだけに絞って投資した方がいいと考えています。今ねぇ、ちょっと日経平均なんかは買いシグナルなんかもチラホラ出てますし、原油高のインフレ期待、米司法省がドイツ銀行への和解金の4割減額って報道もありますから、ここから株価上昇も余裕で考えられるんですけど、リスクが表面化した時の影響の方が余裕で大きいと思いますので、遊び金以外の投資はNGだと考えています。

追記:サウジアラビアの米国債保有額は、1,168億ドル(2016年3月時点)。

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