ドル安
ドル安の局面では、海外経済が回復することによってドル安となっているのか、米国経済の弱さによってドル安となっているのかで「良いドル安」であるのか、「悪いドル安」であるのかを判断する必要があり、それによってドル/円など為替相場の見方が変わってきます。ここではその違いについて解説します。
→参考ページ「ドル安とは(円高ドル安とは)」
良いドル安とは
良いドル安とは、海外の経済の回復によってドル安になることです。欧州や中国・インドなど新興国の経済が回復し、海外の景気がよくなることによって海外の通貨が高くなってドル安が進むことを指します。
良いドル安の影響
良いドル安の場合、米国のFRB(連邦準備制度理事会)が金融引き締めの局面にあれば、FRBは金融引き締めをしやすい状況にあるため、ドル/円の相場は「ドル高円安」に進みやすい状況と言えます(ただし、日本の金融政策の状況にもよります)。
悪いドル安とは
悪いドル安とは、米国の経済が減速することによってドル安になることです。
悪いドル安の影響
悪いドル安の場合、米国のFRBが金融引き締めの局面にあれば、利上げすることによって米国の経済をさらに減速させてしまいますので、金融引き締めしにくい状況になります。この場合、金融引き締めは頓挫しやすくなりますので、ドルは全面安になりやすく、ドル/円の相場は「ドル安円高」に進みやすい状況と言えます(ただし、日本の金融政策の状況にもよります)。