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仲値で円安ドル高(ドル買い)が進みやすい理由とトレード法(五・十日のアノマリー)

仲値とは

仲値(なかね:TTM(Telegraphic Transfer Middle Rate)とは、金融機関(為替取扱銀行)が顧客との為替取引に利用する直物為替相場のうち、TTS(電信売相場)TTB(電信買相場)の中間の値です。仲値は実勢を相当程度反映している値で、TTSまたはTTBと仲値の差は為替取扱銀行の相場変動リスクも含んだ売買益を表しています。

つまり、仲値は金融機関が顧客との為替取引で「今日はこの価格で売りますよ、買いますよ」という為替レートです。

旅行に行く際、空港等で円をドルに換える際の為替レートが表示されていると思いますが、それが仲値です。ただ、仲値は個人の旅行等に関わるだけのものではなく、日本の輸入企業や海外のファンド外貨建て投資信託等で、この仲値を通じた売買がなされています。そういった売買が多いのが、月曜日や月末、そして五・十日です。

仲値(TTM)は、日本においては、毎営業日午前10時ごろ東京外国為替市場の実勢レートを勘案して、主要な為替取扱銀行が当日の仲値を公示し、それに基づいて金融機関毎に決定されます。大きな為替変動がない限り、そのレートが適用されます(大きな為替変動があった場合には変更が行われる)。

五・十日のアノマリー

日本企業は、五・十日にお金の支払や受取(資金決済)を行うことが多く、海外への資金決済も五・十日に行われやすいため、為替市場では五・十日のアノマリーがあります。

日本企業(輸出企業)は海外への支払をドルで行うことが多いため、五・十日にドル買いが多くなりやすいというアノマリーがあります。ドル/円の売買が活発になりやすく、特に多くの日本企業が為替レートの指標としている「仲値(TTM)」が公示される毎営業日午前10時ごろまでドル買いが活発になる傾向があります。すなわち、仲値が公示される午前10時ごろまでは円安ドル高に進みやすく、午前10時以降はドル買いの勢いが弱まるため、円高ドル安に進みやすくなる傾向があります。ただし、これは実需によるドル買いであり、為替市場は投機的な売買が活発であるため、投機的な売買が少ない時にこの傾向が出やすです。

日本は資源を輸入に頼っていることが多いため、日本の輸入企業は資源を輸入してその対価を払います。対価は資源国にドルベースで支払うことが多いですが、それには確実に支払いの期限が来ます。その支払いは東京の仲値の為替レートで支払う契約をしていることが多く、支払の期限があるためドルを買う必要があります。ゆえに、仲値を通じた売買が活発となる月曜日や月末、そして五・十日の仲値が決まる前の時間帯はドル買いが進みやすくなるとされています。

仲値を利用したトレード手法

五・十日には先述のような特徴がありますので、これを利用したトレード手法の例を一つ紹介します。
五・十日の仲値近辺でドル円は円安ドル高に進みやすいため、例えば9時40分あたりからドル円を円安ドル高にはります。そして仲値が決定される9時55分に売り抜ける、といった方法です。

注意点

これは確率的に高いというトレード手法なだけで、必ず勝てるというものではありません。仲値以下の価格で買えていれば勝ちやすいというものですので、上手くいくいかないは相場次第です。また、例では9時40分あたりとしましたが、五・十日は早朝から円安ドル高に進んでいる場合もありますし、逆に進む場合もありますので、相場に応じて適宜判断する必要があります。あくまで一例です。

動画で解説ーYouTubeー

仲値で円安ドル高(ドル買い)が進みやすい理由とトレード法(五・十日のアノマリー)

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