ニュース(FRB・2019年)

2019年

  • 2019年6月12日、ロス商務長官が「18年12月の利上げは時期尚早だった、考え直すべき」と批判。FRB失業率が低下する中、インフレが問題になると思ったようだが誤りで、インフレが手に負えない状況になっているとはだれも考えていないと述べた。
  • 2019年6月4日、パウエルFRB議長は講演で、貿易戦争激化を懸念し、景気拡大を持続させるため適切に行動すると述べた。米中貿易戦争が
    米国経済の見通しにどう影響するかを注視し、米経済の拡大や雇用の力強さ、2%のインフレ率を保つために適切に行動するとした。利下げは示唆しなかったが、景気下振れリスクが高まれば金融緩和する姿勢を示した。また、次の景気後退時にはすぐにゼロ金利制約に直面するとして、金融緩和の手段を拡大する必要性を述べ、「埋め合わせ(Makeup)戦略」という表現で、金融緩和をこれまで以上に長引かせて消費者や企業の期待を高める手法に言及した。また、金融危機時に用いた手法を非伝統的と呼ぶのはやめる時期だろうとして、金融緩和時には利下げだけでなく量的緩和政策(QE)を再発動する考えを示した。
  • 2019年6月3日、セントルイス連銀のブラード総裁が、貿易戦争がもたらす経済への下振れリスクに対応するには近く利下げが必要になる可能性があると述べた。
  • 2019年5月30日、クラリダFRB副議長は「物価停滞が続けば、適切な政策を考える」と述べ、次の政策変更が利下げになる可能性を示した。
  • 2019年5月22日、4月30日-5月1日分のFOMC議事要旨では、メンバーの多くが景気先行きの懸念は和らいだとし、足もとの物価上昇率の低下は一時的とみなしていたことがわかった。物価上昇率が2%を下回っているのは、資産管理サービス料や衣料品価格の急落など一時的要因で説明できるとし、労働市場も逼迫しているため金融政策の変更を様子見する姿勢が妥当としている。
  • 2019年5月20日、パウエルFRB議長は「企業の債務は歴史的な高水準に達しており、リスクを注視している」と述べた。資産バブルではなく金融システムも健全で対処は可能としつつも、投資家には立ち止まって検証する理由になると警戒を求めた。レバレッジドローンについて、残高が1年で20%増えたことを指摘し、その資金源であるローン担保証券が金融システムのリスクになるとした。ただ、企業の債務拡大はリーマンショック時とは異なるともし、住宅価格の高騰のような資産バブルでもないともした。
  • 2019年5月14日、ウィリアムズNY連銀総裁は、関税率の引き上げはインフレを押し上げ、需要や短期的には経済成長にも影響を及ぼすとの見方を示した。そして、関税措置がエスカレートすれば影響は大きくなるともした。一方で米国経済は堅調で金融引き締めしたり金融緩和の方向に動かす理由はないとも述べた。
  • 2019年5月13日、クラリダFRB副議長は講演で、中立金利は米国や世界で低下していて、この傾向は長期化する見通しとの見解を示した。その上で、中立金利が低下すれば景気後退時に中央銀行政策金利で対応する余地がなくなると警戒感を示した。
  • 2019年5月1日、パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、今後も現状の政策スタンスを継続する考えを示した。直近の経済成長雇用は想定していたよりも少し強かったとし、物価については想定よりも緩やかだったとした。将来の政策変更は具体的に示唆しなかった。トランプ大統領がFRBへの介入を強めていることについては、我々は短期的な政治の考え方を議論しないし、政策決定の際に考慮しない、と述べた。
  • 2019年5月1日、FRBFOMCで、政策金利の据え置きを決定。声明文では米国の経済について、前回の「堅調なペースから減速した」から「堅調なペースで拡大した」に上方修正。一方、インフレ率は「2%を下回っている」と弱い認識を示した。政策金利の調整の先行きについては「我慢できる」との認識を維持した。
  • 2019年4月30日、トランプ大統領は、政策金利が1%程度低く、さらにいくらかの量的緩和があれば、米経済はロケットのように上昇するだろうと述べ、FOMC前にFRBに対して金融緩和を促している。
  • 2019年4月22日、トランプ大統領は、ハーマン・ケイン氏がFRB理事の指名を辞退したと発表。ケイン氏は利上げに反対する考えを公言していた。
  • 2019年4月17日、ベージュブックでは、一部の地区では経済活動が強まっていると評価。フィラデルフィア地区では製造や住宅建設で持ち直しの動きが見られ、セントルイス地区では企業の資金需要が増したとしている。ただ、複数の地区が貿易摩擦の不透明感や世界経済の原則に伴う需要の弱さを懸念しているともしている。
  • 2019年4月14日、トランプ大統領はFRBに対して、適切な対応をしていれば株価は5000-10000ポイント高く、経済成長率は4%超になっていたとして、過去の利上げを再度批判。
  • 2019年4月10日、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は、米国はまだ完全雇用ではないと発言。FEDの新たなインフレ戦略によって雇用が急増する可能性もあると述べた。
  • 2019年4月10日、FOMC議事要旨(3月分)で、大半のメンバーが19年中は政策金利の据え置きが妥当と判断していた。一部のメンバーは、景気が下振れすれば先行きの利下げを検討するとした。メンバーは19年経済成長率は鈍化するとの見方を示した。ただ、貿易摩擦ブレグジット問題が解決すれば、消費者や企業の心理が急激に持ち直す可能性があると指摘し、数名のメンバーは景気が予想した通り、または上振れすれば19年中の緩やかな利上げが適切になるともした。
  • 2019年4月4日、トランプ大統領がFRB理事に元実業家のハーマン・ケイン氏を指名する検討を始めたと米メディアが一斉に報じた。ケイン氏はトランプ氏の政治資金団体を立ち上げた有力支援者でトランプ氏と近い関係にある。利上げに反対する考えを示している。
  • 2019年3月25日、イエレン前FRB議長は、米国10年国債利回りと3カ月国債利回りで発生した逆イールドについて、利下げの必要性を示唆しているかもしれないが、リセッションの前兆とは思わないと述べた。
  • 2019年3月25日、エバンスシカゴ連銀総裁は、世界経済の減速や米中貿易摩擦などを背景に、景気下振れリスクは上振れリスクより大きいと述べ、景気やインフレが想定を超えて下振れすれば、利下げが必要になるとした。
  • 2019年3月22日、トランプ大統領が、FRB理事に保守系の経済評論家・スティーブン・ムーア氏を指名すると発表した。ムーア氏は16年の大統領選でトランプ陣営の経済顧問。自分に近い人材を指名して、金融政策へ関与を強める狙いと見られている。
  • 2019年3月20日、FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長は、明らかな政策変更の必要性が発生するような雇用インフレの見通しを得るまでには、まだしばらく時間がかかるとして、利上げ休止の姿勢を改めて強調。ただ、米国の景気への悲観論は否定した。成長は予想よりもいくぶん鈍くなっているとして、中国や欧州景気の減速や金融環境も18年10-12月期に顕著に引き締まった述べた。また、リスク要因としてブレグジットや米中貿易摩擦を挙げた。そして、バランスシートは次の6カ月で通常の水準に戻すと述べた。
  • 2019年3月20日、FRBFOMCFFレートの誘導目標を現行の2.25-2.50%で据え置き、利上げ見送り。19年10-12月期の政策金利見通しも引き下げ、年内の利上げ回数はこれまでの2回から0回に減り、ハト派色が鮮明になった。19年実質GDP見通しは2.1%と12月時点の2.3%から引下げ、20年は2.0%から1.9%へ下方修正。21年と長期見通しは据え置き。PCEコアデフレータは19-21年にそれぞれ2.0%上昇予想で据え置き。バランスシート縮小については、5月から金額を半減し、9月末で終了する方針を示した。
  • 2019年3月8日、パウエルFRB議長が、政策金利予測を四半期おきに提示してきたが、時折、混乱のもととなるとして、フォワード・ガイダンス見直しの考えを示唆。政策金利見通しは12年から公表しており、市場が先行きの利上げ回数織り込む材料としている。ただ、景気の先行きが不透明になり各メンバーの利上げ予想もばらつきが出てきて、政策金利見通しの中央値が過度に織り込まれて株安を招いたと考えて、より効果的な方策を探るようFRBに指示したと述べた。政策金利見通しはドット・チャートと呼ばれ、フォワード・ガイダンスの根幹となっている。
  • 2019年3月7日、ブレイナードFRB理事が、FRBが19年2回としてきた利上げの見通しを見直すことが妥当との見方を示した。中国や欧州経済の鈍化やブレグジットなどのリスクが想定より強まったとした。3月のFOMCで利上げの見通しが下方修正される可能性が指摘されている。
  • 2019年3月6日、FRB包括的資本分析レビュー(CCAR)を緩和すると発表。米大手銀に対してリスク管理体制の不備など経営の質の問題を理由に資本計画を却下する仕組みを事実上なくす。トランプ政権の規制緩和方針で中小が中心だった負担軽減が大手銀にも及んでいる。今回は、ストレステストの枠組みは残す一方、過去の審査でリスク管理体制などの改善を確認できた銀行には質的評価をもとに資本計画を却下する仕組みを廃止するとしている。19年実施分から適用される。対象外になるには、質的評価を4回受けて4年目に合格する必要があり、19年は、ドイツ銀行・英バークレイズ・クレディ・スイスなど外資系持株会社の5社は引き続き対象。
  • 2019年3月6日、ウィリアムズNY連銀総裁が、米国のGDP成長率は2%程度まで減速する見方を示した。
  • 2019年3月2日、トランプ大統領が、FRB金融引き締めドル高を招いて米国の経済に悪影響を与えていると批判。非常に強いドルを好む紳士がFRB内に1人いる、として暗にパウエル氏を批判した。外国と事業取引するのを妨げるような強すぎるドルは求めていないと主張した。
  • 2019年2月28日、クラリダFRB副議長は講演で、金融政策の変更について経済指標を見極めて忍耐強く判断する姿勢を改めて強調した。今年も堅調な経済成長が続くとの見通しを示した上で、インフレ率が急激に上昇するリスクより過度な金融引き締めの方がリスクだとした。
  • 2019年2月27日、パウエルFRB議長は下院の議会証言で、バランスシート縮小を年内に終了する方向で検討しており、近く公表すると述べた。3月のFOMCで最終決定するとみられる。FRBの資産は金融危機前の9000億ドルから4.5兆ドルに達し、現在は4兆ドル程度。パウエル氏は当初2.5兆から3兆ドルまで減らすとしていたが、3.5兆ドルを上回る水準で着地する見込み。
  • 2019年2月26日、パウエルFRB議長は上院の議会証言で、貿易交渉など政府の政策に不透明感があり、将来の金融政策の変更は様子見が正当化されると述べた。米国経済に関しては、底堅い拡大が続き、物価上昇率も目標の2%に近づくだろうとした。バランスシート縮小に関しては、終了する適切な時期を分析しているとし、縮小後の水準は主に市中銀行の超過準備預金の需要によって決まり、超過準備預金の最終規模は1兆ドルにバッファーを足した程度との推定値が参考になるとした。米経済にとって主なリスクは中国や欧州など世界経済の減速とし、現状では海外リスクが非常に重要と協調した。また、連邦政府の債務が持続不可能な経路をたどっていることは、広く認められることだとして財政再建を急ぐよう求めた。
  • 2019年2月22日、クラリダFRB副議長が19年から始める金融政策の枠組み再点検について、20年上半期に結果を公表すると表明。2%物価上昇率を目指している政策目標を柔軟にして一時的な上振れを容認する案などが検討課題。
  • 2019年2月22日、FRBが金融政策報告書を公表。「18年後半に米国経済は総じて堅調なペースで勢いを増し、労働市場は一段と力強さを増した」とし、「昨年終盤の世界経済や金融市場の弱含みやインフレ圧力の鈍さを鑑みて、金利調整に関して忍耐強くなれると判断した」とした。先行きの政策金利の調整は「今後のデータが示唆する経済見通しによって導かれる」と主張。バランスシート縮小については「終了に向けて経済や金融状況を照らして詳細を調整する用意がある」とした。
  • 2019年2月20日、1月のFOMC議事要旨で、メンバーの大半がバランスシート縮小の終了時期は19年後半と見ていることが明らかになった。当初の想定よりも大幅に早い。当初は21年から22年にかけてが終了時期とみられていた。終了を早めるのは、潤沢な手元資金を持ちたい金融機関FRBに余剰資金を預けるニーズが高まっていることが理由。終了時期は「まもなく公表する」としており、早ければ次回FOMCで明示される可能性も。利上げの議論については、政策金利の調整を様子見するのが適切と大半のメンバーが判断した。当面棚上げする。世界経済と物価停滞を懸念している。また、数人のメンバーが「追加利上げが必要になるのは想定よりも物価が上振れしたときだけ」としている一方、数人は「経済が想定通りに推移すれば19年後半の利上げが適切」としている。
  • 2019年2月14日、ブレイナードFRB理事は、「バランスシート縮小は今年中に終わらせるべき」と発言。米景気は「下振れリスクは確実に増した」とし、金融政策は「経済データを待って何が起きているのかをしっかりと把握すべきだ」とした。
  • 2019年2月7日、米議会下院金融サービス委員会がパウエルFRB議長の金融政策に関する議会証言を27日にする予定と発表。
  • 2019年2月4日、トランプ大統領がパウエルFRB議長とホワイトハウスで会談し、景気動向などを議論。ムニューシン米財務長官も会談に同席し、「最近の景気動向や経済成長見通し、雇用、物価情勢を巡って議論した」とFRBが発表した。
  • 2019年1月30日、パウエルFRB議長は、FOMC後の記者会見で経済の見通しに逆流が見られるとして「利上げの可能性が弱まった」と述べた。今後、金融政策は慎重に進めることを保証するとして、利上げシナリオを見直す考えを示した。「次の利上げは何より物価上昇を確認する必要がある」と述べた。バランスシート縮小については「今後の会合で最終的な計画を固める」と述べた。
  • 2019年1月30日のFOMCで、FRB金融政策の現状維持を決定。利上げ見送り。声明では「政策金利の調整を様子見する(be patient)」として、19年2回を見込んでいた利上げシナリオ棚上げした。前回の声明文の「若干の段階的な追加利上げが正当化される」との文言も完全に削除された。バランスシート縮小も「修正する用意がある」とした。
  • 2019年1月25日、FRBバランスシート縮小の終了を議論しているとWSJが報じた。これを受けて金融政策の正常化のペースを緩めるとの思惑が市場で働いた。
  • 2019年1月18日、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は講演で、環境が変わればバランスシート縮小を含む金融政策についても見直す、と述べた。景気次第で柔軟に対応する姿勢を示した。
  • 2019年1月11日、FRBは2013年のFOMC議事録を公表し、当時FRB理事だったパウエル現FRB議長が、1月にQE3の早期縮小を繰り返し主張していたことが明らかになった。
  • 2019年1月10日、パウエルFRB議長は講演で「米経済は堅調、懸念材料は中国など海外経済の減速。金融政策も立ち止まって様子見する時期だ」と述べた。バランスシート縮小については、終了時期は未定だが、現在の規模から縮小していくのが望ましいとした。
  • 2019年1月9日公表のFOMC議事要旨(12月分)では、数人のメンバーが物価上昇圧力の兆しがないことや、経済指標の動向を注視すべきとの見方から12月の利上げに反対していたことが明らかになった。また、多くのメンバーが株価下落などへの懸念を共有し、追加利上げを我慢強く判断できるとの見方を示していた。不安定な金融市場や経済成長の懸念から、今後の利上げは一段と不明確になったとしている。
  • 2019年1月4日、パウエルFRB議長が、バランスシート縮小について、問題が起きれば大幅な変更をためらわないと発言。物価上昇圧力の弱さも指摘し、利上げの実施を我慢できると述べた。金融引き締めを急がない姿勢を示し、株上昇。



 

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