ニュース(ECB・2019年)

2019年

  • 2019年11月4日、ラガルドECB総裁はベルリンを訪問し「ドイツは欧州のために必要ならば動く準備ができている国だ」と述べた。ラガルド氏はドイツが財政政策などで積極的に役割を果たすように期待を込めた。
  • 2019年10月24日、ECB理事会では現在の金融緩和策の継続を決定。ドラギ総裁は会見で、異例の緩和からの出口は遠のいたと述べ、最大のリスクは景気後退だとして、9月の緩和拡大が正しい判断であったと強調。引き続きあらゆる政策手段を調整する用意があるとも述べ、さらなる金融緩和にも含みをもたせた。また、財政政策があれば、早くゴールにたどり着けるとして、次は財政政策が必要であるとの考えも示した。ラガルド次期総裁については、アドバイスすることは何もないと述べた。
  • 2019年10月10日公表のECB理事会議事要旨(9月分)で、多数の参加者が「資産買い入れの再開の論拠には十分な説得力がない」と判断していた。期限を設けない量的緩和の再開は「購入対象資産が枯渇する」と懸念する声があった。量的緩和を再開せず、預金ファシリティ金利を0.20ポイント引き下げる案を検討すべきだと主張する参加者も数人いた。
  • 2019年9月25日、ECBは、緩和路線に批判的だったラウテンシュレーガー専務理事が10月末に退任すると発表。辞任の理由を明らかにしていない。
  • 2019年9月23日、ラガルド次期ECB総裁はインタビューで、貿易摩擦について世界経済の最大の障害と指摘。米中制裁関税が2020年の世界経済の成長率を0.8%押し下げるとの見方を示した。
  • 2019年9月12日、ECBECB理事会で包括的な金融緩和策を決定。短期金利の指標となる主要政策金利をゼロ%に据え置く一方、預金ファシリティ金利マイナス金利を0.1%深堀し-0.5%とし、対象を一部に限定する階層構造も導入する。量的緩和策の再開も決定しし、国債などを月額200億ユーロのペースで11月から買い入れる。量的緩和は期限を定めない仕組み(利上げを始める直前までとしている)。フォワード・ガイダンスも変更し、政策金利を現状かより低い水準に「インフレ見通しが2%近くという物価目標に確実に近づくまで」とした。9月に始めるTLTRO3も、期間を2年から3年に延ばす。経済・物価見通しでは、ユーロ圏のインフレ率は19年が1.2%、20年が1.0%。18年の1.8%から低下し、6月時点の見通しから下方修正した。実質経済成長率も19年が1.1%、20年が1.2%と18年の1.9%より低下する。
  • 2019年9月4日、ラガルド次期ECB総裁候補は、大胆な金融緩和姿勢が当面必要とする現在のEDBの見解に同意すると述べた。物価上昇率が2%を大きく下回る状況が続いているためで、潜在的な副作用に注視する必要があるとした。さらに新しい問題として気候変動、大幅な技術変化、現在の多国間主義の潜在的なもろさなどを挙げた。
  • 2019年8月22日公表のECB理事会議事要旨(7月分)で、低インフレの長期化を避けるために利下げと資産購入の包括的な緩和策が望ましいとの指摘があった。メンバーはインフレ期待の低下が鮮明と指摘しており、長期的なインフレ期待の低迷を懸念する声が広がった。市場では、9月会合にも預金ファシリティ金利引き下げやマイナス金利の階層化、量的緩和再開など複数の政策を示すとの見方が広がっている。
  • 2019年8月15日、ECB政策委員会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁が9月の定例理事会で量的緩和を含む大規模な景気刺激策を打ち出す必要性があるとインタビューで強調した。
  • 2019年7月31日、ドイツ連邦憲法裁判所がECB量的緩和政策が違憲かの審査を開始する。財政ファイナンスにあたるかが最大の焦点。ECBは量的緩和政策の再開に向けた準備段階にあるため、金融政策に影響する可能性があるとFTが報じた。
  • 2019年7月25日、ECB理事会金融緩和策の再開を検討していく方針を決定。20年前半まで政策金利を現状かより低い水準にするとし、フォワード・ガイダンスの強化、量的緩和政策マイナス金利による銀行の収益悪化の軽減策などを検討する。これにより、次回理事会での利下げ期待が高まった。利下げの場合、預金ファシリティ金利を-0.4%から-0.5%程度に引き下げるとみられる。FRBが今月利下げに動くと見られており、ECBも利下げしなければユーロ高が加速する可能性があるが、預金ファシリティ金利の引き下げは、銀行負担が重くなるため、銀行への対応策を検討するもよう。一方、量的緩和政策は、新たな資産購入の準備を進めていく考えを示した。
  • 2019年7月18日、ECBが2%近くとしている物価目標の修正について非公式に調査を始めたとブルームバーグが報じた。
  • 2019年7月11日公表のECB議事要旨(6月分)で、追加緩和に向けて準備を進める認識でおおむね一致したことが明らかになった。可能な緩和策として追加の利下げ量的緩和の再開、金利据え置き期間の延長などが挙げられた。
  • 2019年7月9日、EUは次期ECB総裁にラガルドIMF専務理事を承認。10月のEU首脳会議で正式決定し、11月に就任する予定。
  • 2019年7月1日、ECB理事会メンバーのタカ派であるオランダ中央銀行のクノット総裁がインフレが低すぎるということに議論の余地はないと述べ、状況次第でECBが断固行動すると発言。ECBがハト派に傾いているとの見方が広がった。
  • 2019年6月18日、ドラギECB総裁は講演で、経済・物価情勢が改善しなければ追加の刺激策が必要になると述べた。具体策はマイナス金利の深掘りや量的緩和政策(QE)再開などとした。
  • 2019年6月6日、ECB理事会で、利上げ開始時期先送りを決定。フォワード・ガイダンスについて、少なくとも20年前半まで現状水準で据え置くとした。従来は19年末までだった。利上げは早くても20年夏以降になる。TLTRO3は、マイナス金利でも資金を貸し出すことを決定。低金利の資金を銀行に供給することによって、企業や家計に資金が行き渡りやすくする。ドラギ総裁は会見で、追加利下げ量的緩和政策(QE)の再開、利上げ時期のさらなる延期などの案が出席者から出されたと言及。緩和姿勢を強調した。
  • 2019年5月3日、ユンケル欧州委員長が、ECB次期総裁にドイツ連邦銀行のワイトマン総裁が就くことに反対しないと述べた。また、イタリアのトリア財務相もワイトマン氏容認を示している。ワイトマン氏はタカ派
  • 2019年4月10日、ECB理事会金融緩和の現状維持を決定。フォワード・ガイダンスでは、主要な政策金利を少なくとも19年末まで現状の水準で据え置くことや、保有資産の再投資を利上げ開始後も長期にわたって続けることも改めて示した。ドラギ総裁は記者会見で、マイナス金利政策によって生じ得る副作用の軽減が必要かどうかを検討すると述べた。軽減策の内容についてはさらなる分析が必要だとし、決定は時期尚早と述べた。TLTRO3の貸し出し条件については議論しなかったとし、次回以降の会合で詳細を示すと述べた。
  • 2019年4月4日、ECB理事会議事要旨(3月分)で、長期低金利で銀行の利ざやや収益性が圧迫され、長期的に金融仲介機能と金融の安定性に悪影響をもたらす可能性があるとの声があった。政策金利については、複数のメンバーが20年3月末まで据え置きが好ましいとの見解を示したが、最終的に19年末の期限で見解が一致した。
  • 2019年3月27日、ドラギECB総裁が講演で、物価が上がらない状況が続けば利上げ時期を再び先送りする考えを示した。3月の時と同じように、新たな物価見通しに応じて政策金利フォワード・ガイダンスを調整していくと述べた。
  • 2019年3月7日、ECB理事会で年内利上げ断念。景気減速を理由に金融緩和を継続して景気を下支えする。ECBはフォワード・ガイダンスとして主要政策金利などの水準を少なくとも19年末まで維持するとしていたが、「少なくとも年末まで」として、利上げは早くても20年以降にした。また、19年9月から新たにTLTRO3を開始することを決めた。21年3月までの期間限定で償還期限2年の低利資金を銀行に供給し、企業や家計にお金が行き渡るようにする。ECBは16-17年にTLTRO2で7000億ユーロ超を銀行に貸し出したが20年6月以降に満期を迎えるため、銀行の資金繰りに不安が生じないようにする。また、ユーロ圏の経済見通しについては、19年成長率を18年12月の1.7%から1.1%に下方修正、消費者物価上昇率も1.6%から1.2%に下方修正した。
  • 2019年2月20日、ECBが新たな資金供給策の検討を開始。景気減速で銀行が融資に慎重になることを防止するため、融資に積極的な銀行に低利の長期資金を貸し付け、企業や家計にお金が回りやすくする。今後の経済指標を見極めてから3月の理事会で導入の是非を議論する。新たな資金供給策は、希望する銀行に企業や家計への融資の実績に応じて政策金利並みの低利資金を貸し付ける仕組み。2回目のTLTROが20年6月以降に満期を迎えることや、ユーロ圏の景気減速がECBの想定を超えて進んでいることが、新たな資金供給策導入検討の背景となっていると見られている。これにより、これまで19年秋ごろと見られていた利上げは先送りされる可能性が高まった。
  • 2019年2月11日、ユーロ圏財務相会合でプラート専務理事(任期5月末)の後任にアイルランド中央銀行のレーン総裁を充てる人事を内定。任期は8年間。レーン氏はハト派
  • 2019年1月24日、ドラギECB総裁は理事会後の記者会見で「成長のリスクは下方に動いた」と述べ、下方修正。貿易戦争などの影響で成長の勢いは予想よりも弱まりそうだ、とした。ただ、景気後退に陥る可能性は低いと主張。失業率低下で賃上げが広がりつつあり、内需主導で経済成長が続いているとしている。TLTROについては、数人が問題提起したものの、決定事項はなかったと明らかにした。
  • 2019年1月24日のECB理事会で、金融政策の現状維持を決定。フォワード・ガイダンスでは、主要政策金利を少なくとも19年夏まで据え置くとし、保有債券の再投資は、利上げ開始後も長期的に続けることを改めて示した。



 

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