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モンテパスキの不良債権問題と健全化策

巨額不良債権

現在、イタリアで巨額の不良債権を抱える銀行が問題となっています。中でも最大の案件となっているのは、イタリアの大手銀行第3位のモンテパスキです。

モンテパスキとは

モンテパスキは、リーマンショック以前に買収した準大手銀行の負債が原因となって経営が悪化し、2009年から政府の支援を2度受けています。2012年以降は赤字が続き、2013年にはデリバティブ取引の損失隠しが見つかりました。2014年のECBによるストレステストでは、約21億ユーロの資本不足が指摘されて不合格。信用不安が起こりました。2015年12月期に一旦約3.8億ユーロの黒字となりましたが、2016年3月末時点でなお約470億ユーロの不良債権があり、不良債権比率は約40%と経営不安が続いています。

公的資金注入見送り・自力再建へ

モンテパスキのこの巨額の不良債権に対して、2016年7月末に行われたストレステストで問題視されましたが、イタリア政府はモンテパスキに公的資金の注入によって救済することを見送り、証券化した不良債権の売却と増資を後押しして健全化を図ることとなりました。

モンテパスキの健全化策

  • 100億ユーロの不良債権を証券化する。その証券を政府の呼びかけで発足した民間ファンド「アトランテ」に売却。アトランテは大手銀行や保険会社が参加。さらに年金基金も参加するよう呼び掛けている。
  • 増資によって最大50億ユーロを調達。増資を取りまとめるのは伊メディオバンカと米JPモルガン・チェース。大手銀行に保証の引受を打診している。

今後は、この健全化策をECBが了承するか、また、モンテパスキの健全化策は増資の規模が巨額であるため、かなり難しいとされており、イタリアの金融危機に繋がる恐れもあるため注意が必要です。

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