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イタリアの銀行の不良債権問題

イタリアの銀行の多額の不良債権

イタリアの銀行は、小規模な金融機関が多く、総じて利益率が低いのが特徴です。2008年の金融危機(リーマンショック)の際、イタリアの銀行は不動産への融資があまりなかったため問題とはなりませんでしたが、リーマンショックによる不況の長引きで、中小企業向けの融資が回収不能となり、不良債権を約3600億ユーロ抱えることとなりました。この不良債権の規模は、イタリアのGDPの約2割に相当する規模です。中でも最大の案件となっているのが、モンテパスキの不良債権問題です。

モンテパスキの不良債権問題と健全化策

この不良債権問題は、ブレグジットの影響によって今後さらに拡大するとの懸念があります。これに対し、レンツィ政権は銀行救済に公的資金の利用も検討対象としました。

欧州委員会は債券保有者に負担を求める

一方、EUの欧州委員会は、国が銀行を救う際には債券保有者に一定の負担を求めることを促しています。これは、EUの欧州委員会は2016年に施行した新たな銀行指令によるもので、公的資金を利用するのは納税者に負担がかかるので、納税者を守る方策としてこれを促しています。ただし、イタリアは個人が銀行の債券を保有していることが多いため、イタリア政府は欧州委員会のこの規制を回避したい意向ですが調整には時間がかかるため、公的資金の利用は見送りとなりました。

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